マチノワ · 2026年 春号
CB-02·2026-06-13·約7分
NAGOYA STATION WALK

名駅から則武へ、ものづくりの記憶を歩く。
展望台の風から赤レンガの庭へ

エレベーターの扉が開くと、まず風が来る。ミッドランドスクエアの屋上、スカイプロムナードは地上220mの屋外デッキで、囲うものが少ないぶん名古屋の空気がそのまま頬を撫でる。眼下では、名古屋駅の上に立つ200m級のビルが肩を並べ、その足元から放射状に道が伸びていく。ここから見下ろすと、名駅という街がガラスと鉄の塊に見える。けれど不思議なもので、この駅の西から北へ歩いていくと、塊の表面がだんだん剥がれて、窯業や繊維、自動車といった、この土地が手を動かして育ててきたものの輪郭が現れてくる。高い場所から眺める現在の名駅と、地面に降りてたどる名駅の来歴。同じ街の二つの顔を、半日かけて風上から風下へ歩くように見ていく。各施設の料金や開いている時間は折にふれて変わるので、出かける前に公式の案内へ目を通しておくと安心だ。

副題

スカイプロムナードの風、スカイストリートのガラス越しの線路、衣装替えするナナちゃん人形、ノリタケの森の赤レンガ、トヨタ産業技術記念館の動く機械。名駅から西へ、街がさかのぼっていく。

編集

マチノワ編集部

スカイプロムナードの風、スカイストリートのガラス越しの線路、衣装替えするナナちゃん人形、ノリタケの森の赤レンガ、トヨタ産業技術記念館の動く機械。名駅から西へ、街がさかのぼっていく。編集部厳選NAGOYA STATION WALK厳選5スポット2026年 春号スカイプロムナードの風、スカイストリートのガラス越しの線路、衣装替えするナナちゃん人形、ノリタケの森の赤レンガ、トヨタ産業技術記念館の動く機械。名駅から西へ、街がさかのぼっていく。編集部厳選NAGOYA STATION WALK厳選5スポット2026年 春号
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厳選5

スカイプロムナードの風、スカイストリートのガラス越しの線路、衣装替えするナナちゃん人形、ノリタケの森の赤レンガ、トヨタ産業技術記念館の動く機械。名駅から西へ、街がさかのぼっていく。

順位ではなく、編集部が選んだ5スポットを順にご紹介します。エレベーターの扉が開くと、まず風が来る。ミッドランドスクエアの屋上、スカイプロムナードは地上220mの屋外デッキで、囲うものが少ないぶん名古屋の空気がそのまま頬を撫でる。眼下では、名古屋駅の上に立つ200m級のビルが肩を並べ、その足元から放射状に道が伸びていく。ここから見下ろすと、名駅という街がガラスと鉄の塊に見える。けれど不思議なもので、この駅の西から北へ歩いていくと、塊の表面がだんだん剥がれて、窯業や繊維、自動車といった、この土地が手を動かして育ててきたものの輪郭が現れてくる。高い場所から眺める現在の名駅と、地面に降りてたどる名駅の来歴。同じ街の二つの顔を、半日かけて風上から風下へ歩くように見ていく。各施設の料金や開いている時間は折にふれて変わるので、出かける前に公式の案内へ目を通しておくと安心だ。

SPOT01
展望台 · 名古屋市中村区・名駅

ミッドランドスクエア 屋外展望台 スカイプロムナード

トヨタグループ本社も入るミッドランドスクエアのオフィス棟、その44〜46階に設けられた屋外型の展望台で、入場は42階から。地上約220mは名駅エリアの展望スポットでも高い部類に入り、屋根のない通路状のデッキを歩きながら、足元の駅ビル群から遠くの山並みまでを遮るものなく360度見渡せる。屋外ならではの風の感覚と、向かいのJRセントラルタワーズを真横に見るアングルがここの持ち味だ。入場料は平日と土日祝で異なることがあるため、訪問前に公式サイトで最新の料金と営業時間を確認しておきたい。

最寄り駅各線名古屋駅 徒歩約5分
料金有料・平日土日祝で異なる(公式確認)
雨の日△ 屋外デッキのため天候の影響あり
おすすめ時間昼〜夕方
SPOT02
展望フロア · 名古屋市中村区・名駅

JRセントラルタワーズ 15階 スカイストリート

名古屋駅の真上にそびえるJRセントラルタワーズの15階、地上約70mに広がる無料の展望フロアで、壁一面がガラス張りになっている。鉄道の街・名古屋らしく、眼下には名古屋駅へ出入りする線路や列車の動きを上から見下ろせるのが、ここならではの眺めだ。ベンチなどはなく長居には向かないが、入場無料で気軽に立ち寄れるため、有料展望台のあとに駅構造を別の角度から眺める二つ目の展望スポットとして組み込みやすい。開放時間が変わることもあるため、立ち寄る前に公式情報で確認を。

最寄り駅各線名古屋駅 直結
料金無料
雨の日◎ 屋内のガラス張り展望フロア
おすすめ時間昼または夕方
SPOT03
ランドマーク · 名古屋市中村区・名駅

ナナちゃん人形

名古屋駅の太閤通口側、長くこの街の待ち合わせの目印として親しまれてきた高さ6mあまりの巨大マネキン人形だ。季節やイベントごとに大きな衣装が着せ替えられるのが特徴で、訪れるたびに装いが違う。足元にあった名鉄百貨店本店は2026年2月末で営業を終えたが、ナナちゃん人形自体は現在地に残ることが発表されており、運営は名古屋鉄道へ引き継がれ、周辺の通りと合わせて引き続き名駅のアイコンであり続ける。展望台から西の産業エリアへ歩く途中の、ちょうどよい中継点になる。衣装やイベントは時期で変わるため、最新情報は公式の告知で確認を。

最寄り駅各線名古屋駅 徒歩約2分
用途屋外のランドマーク・待ち合わせ目印
料金無料(見学のみ)
雨の日△ 屋外・地下街経由で雨を避けやすい
SPOT04
産業文化施設 · 名古屋市西区・則武新町

ノリタケの森

世界的な洋食器メーカーであるノリタケの旧工場跡地を整備した文化施設で、明治期に建てられた赤レンガの建物と緑の庭園が一体になっている。名古屋がかつて陶磁器の輸出で栄えた窯業の街だったことを今に伝える場所で、園内のミュージアムでは創業期の貴重なオールドノリタケの作品を見られ、クラフトセンターでは絵付けや生地づくりの工程を間近に見学できる。園内の散策は無料で、ミュージアムなど一部が有料という構成のため、時間に応じて入る範囲を選びやすい。月曜休館で受付終了も早めのため、午後の早い時間に訪れるのがよい。

最寄り駅地下鉄東山線 亀島駅 徒歩約5分
料金入園無料・ミュージアム等は有料(公式確認)
雨の日○ 屋内施設中心に回れば対応可
営業月曜休館・夕方受付終了(公式確認)
SPOT05
産業技術博物館 · 名古屋市西区・則武新町

トヨタ産業技術記念館

トヨタグループ発祥の地である旧豊田紡織工場の建物を活かした博物館で、ノリタケの森に隣接して建つ。創業者・豊田佐吉が手がけた繊維機械から、のちの自動車づくりへと至る技術の流れを、パネルではなく本物の機械の動態展示とスタッフの実演で見せるのが最大の特色だ。糸を紡ぐ織機が実際に動き、自動車館では金属の加工工程まで体感できるため、子どもから大人まで「ものづくりの名古屋」を体で理解できる。全館屋内で雨の日にも強く、解散前にじっくり時間を取りたい。入館料や開館時間、休館日は変わることがあるため公式サイトで確認を。

最寄り駅名鉄名古屋本線 栄生駅 徒歩約3分
料金有料(公式確認)
雨の日◎ 全館屋内
営業月曜休館・入館は夕方まで(公式確認)
編集部のひとこと
高層ビルの足元から、窯業と自動車のものづくりへ。風の吹くデッキから赤レンガの庭まで、名駅の二つの顔を地続きに歩く。
マチノワ編集部
編集後記

最後に、歩き方

屋上の風で頬を冷やしたら、エレベーターで一気に降りて、向かいのJRセントラルタワーズへ移る。15階のスカイストリートは無料で、ガラスの内側からさっきまでいた高さを今度は別のビルの目線で眺めることになる。眼下を線路が幾筋も束ねて駅へ吸い込まれていくのを見ていると、名駅がまず鉄道の街であることが腑に落ちる。そこから太閤通口へ抜けると、待ち合わせの人だかりの真ん中にナナちゃん人形が立っている。季節ごとに衣装が変わるので、何を着ているかはその日のお楽しみ。ここまでが「現在の名駅」で、人形に背を向けて則武新町の方へ歩き出すと、街が少しずつ時間をさかのぼり始める。やがて現れるノリタケの森は、赤レンガの建物と緑の庭が広がる一画で、足を踏み入れるとビルの硬さが嘘のようにほどける。ここは陶磁器づくりの原点で、土から器が生まれる場所の空気を、庭を歩きながら吸い込める。隣接するトヨタ産業技術記念館へ移ると、締めくくりは静から動へ。繊維機械が糸を紡ぎ、その技術が自動車へと姿を変えていく実演を、機械が現に動く音とともに追える。高い場所の眺めから手仕事の記憶へ、西へ歩くほど時間が巻き戻っていくのがこの道筋のおもしろさだ。ノリタケの森とトヨタ産業技術記念館は曜日によって閉まっていることがあり、夕方には受付が締まるので、後半を楽しみにするなら午後の早い時間に着いておきたい。雨なら屋外のデッキは無理をせず、屋内のスカイストリートと、ほぼ館内で過ごせる記念館に時間を寄せれば、傘をたたんだまま街の記憶をたどれる。開館の有無や受付時間はそのつど変わりうるから、最後にもう一度だけ公式の最新情報を確かめてから出かけてほしい。

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