マチノワ · 2026年 春号
KS-06·2026-06-13·約7分
SHINSEKAI TSUTENKAKU

新世界・通天閣 下町半日コース。
塔の足元から路地、湯けむりへ

新世界は、1912年にパリやニューヨークを手本に造られた歓楽街がそのまま街として根を張った場所だ。面白いのは、その全部が驚くほど狭い。通天閣を中心に、串カツの名店もレトロな商店街も射的の並ぶ路地も半径300mほどにぎゅっと固まっていて、電車に乗り換える必要がそもそも生じない。だからこのコースは、移動でくたびれる時間をゼロに近づけ、その分を「見る・食べる・浸かる」に全振りする発想で組んだ。まず塔に上がって街の地理を頭に入れ、そこから坂を下るように奥へ奥へと歩く。同じ300mでも、上から俯瞰してから歩くと路地の意味が変わって見えてくる。半日でちょうど飽きが来ないところまで巡って終える、欲張りすぎない一周にしている。

副題

通天閣を見上げて街の地理をつかみ、商店街で写真を撮り、串カツを頬張り、路地を抜けて最後は温泉まで。半径300mに昭和が密集する新世界を、電車を使わず足だけでひと回りする半日の組み立て。

編集

マチノワ編集部

通天閣を見上げて街の地理をつかみ、商店街で写真を撮り、串カツを頬張り、路地を抜けて最後は温泉まで。半径300mに昭和が密集する新世界を、電車を使わず足だけでひと回りする半日の組み立て。編集部厳選SHINSEKAI TSUTENKAKU厳選5スポット2026年 春号通天閣を見上げて街の地理をつかみ、商店街で写真を撮り、串カツを頬張り、路地を抜けて最後は温泉まで。半径300mに昭和が密集する新世界を、電車を使わず足だけでひと回りする半日の組み立て。編集部厳選SHINSEKAI TSUTENKAKU厳選5スポット2026年 春号
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厳選5

通天閣を見上げて街の地理をつかみ、商店街で写真を撮り、串カツを頬張り、路地を抜けて最後は温泉まで。半径300mに昭和が密集する新世界を、電車を使わず足だけでひと回りする半日の組み立て。

順位ではなく、編集部が選んだ5軒の名店を順にご紹介します。新世界は、1912年にパリやニューヨークを手本に造られた歓楽街がそのまま街として根を張った場所だ。面白いのは、その全部が驚くほど狭い。通天閣を中心に、串カツの名店もレトロな商店街も射的の並ぶ路地も半径300mほどにぎゅっと固まっていて、電車に乗り換える必要がそもそも生じない。だからこのコースは、移動でくたびれる時間をゼロに近づけ、その分を「見る・食べる・浸かる」に全振りする発想で組んだ。まず塔に上がって街の地理を頭に入れ、そこから坂を下るように奥へ奥へと歩く。同じ300mでも、上から俯瞰してから歩くと路地の意味が変わって見えてくる。半日でちょうど飽きが来ないところまで巡って終える、欲張りすぎない一周にしている。

SPOT 01最初に上る。新世界の中心から街全体を見渡して位置をつかむ
展望台 · 大阪市浪速区・新世界

通天閣

新世界の真ん中にそびえる高さ約108mの展望タワーで、現在のものは2代目にあたる。見どころは5階の「黄金の展望台」(地上87.5m)で、2012年の100周年を機に豊臣秀吉の黄金の茶室にちなんだ金色の内装に生まれ変わり、ここに幸運の神様ビリケンが鎮座する。足の裏をなでて願をかけるのが古くからの習わしで、新世界がかつて遊園地ルナパークだった時代から続く名物だ。さらに上の屋外展望台に出れば、串カツ店の看板が並ぶ下町の屋根越しに大阪の街を360度見渡せる。最初に上って街の地理をつかんでおくと、このあとの散策がぐっと歩きやすくなる。展望料金は改定されることがあるため、訪問前に公式サイトで確認を。

最寄り駅堺筋線 恵美須町駅・各線 新今宮駅 徒歩約5〜10分
料金一般展望台+特別屋外展望台 大人1,500円ほか(変動あり・公式確認)
雨の日○ 屋内展望台は天候不問
おすすめ時間午前(散策前に上る)
堺筋線 恵美須町駅 徒歩約5分
SPOT 02通天閣を正面に見ながら歩く。新世界らしい写真はここで撮る
商店街 · 大阪市浪速区・新世界

通天閣本通商店街

地下鉄堺筋線・恵美須町駅の3番出口を上がると正面に通天閣がそびえ、その足元へ約200mまっすぐ伸びるのがこの商店街だ。新世界の中でも通天閣を真正面から画面いっぱいに収められる数少ない場所で、SNSや観光写真で見かける「商店街の奥に通天閣」という構図はここで撮れる。アーケードの両側には射的や手裏剣投げといったレトロゲーム、クレーンゲーム、土産物店が並び、比較的夜遅くまで営業しているので一日中にぎわう。歩きながら頭上のド派手な立体看板を見上げるだけでも、昭和の歓楽街として造られた街の名残が伝わってくる。通天閣からだるまへ向かう動線上にあるので、立ち止まって写真を撮りながら自然に抜けられる。

最寄り駅堺筋線 恵美須町駅 徒歩すぐ
用途写真撮影・食べ歩き・散策
雨の日○ アーケードで濡れにくい
おすすめ時間昼(通天閣を正面に望む)
堺筋線 恵美須町駅 徒歩すぐ
SPOT 03昼食はここで。新世界発祥といわれる串カツの総本店で味わう
串カツ店 · 大阪市浪速区・新世界

串かつ だるま 新世界総本店

1929年(昭和4年)創業と伝わる串カツの老舗で、新世界に複数ある「だるま」の総本店にあたる。カウンター中心のこぢんまりした店構えながら、薄づきの衣をさっと揚げた串カツは新世界の食文化を語るうえで外せない一皿だ。卓上の共用ソースは「二度漬け禁止」が鉄の掟で、一度くぐらせたら衣に染みたソースだけで食べきるのが流儀。これは衛生を保つために生まれた新世界共通のルールで、初めてでも店の張り紙どおりにすれば戸惑わない。看板には強面の人物像が掲げられ、新世界らしい押し出しの強さも名物になっている。昼どきや休日は行列ができやすいので、時間に余裕をもって並びたい。メニューや価格は変わることがあるため、最新情報は公式サイトで確認を。

最寄り駅堺筋線 恵美須町駅・各線 新今宮駅 徒歩約5分
料金串カツ1本数百円〜(変動あり・公式確認)
雨の日○ 店内飲食
おすすめ時間昼食(混雑前の早めが安心)
堺筋線 恵美須町駅 徒歩約5分
SPOT 04食後に抜ける。狭い路地の立ち呑みと射的を楽しむ
商店街 · 大阪市浪速区・新世界

ジャンジャン横丁(南陽通商店街)

正式名称は南陽通商店街で、かつて店先から三味線や太鼓の「ジャンジャン」という音が響いたことが愛称の由来とされる。幅の狭いアーケードが約180m続き、串カツ・寿司・うどん・立ち呑み居酒屋といった庶民的な店がびっしりと軒を連ねる。観光地化した本通とは趣が異なり、昼から赤い顔で一杯やる常連客や、現役で営業する囲碁将棋クラブなど、地元の生活感がそのまま残っているのがこの路地ならではの面白さだ。肩がぶつかりそうな細さなので、串カツやどて焼きは店舗の飲食スペースで味わい、食べ歩きは控えてゆっくり南へ抜けていくと、新世界の「素のままの下町」を体感できる。動物園前駅・新今宮駅側へ抜けられるので、最後のスパワールドへもそのまま歩いて向かえる。

最寄り駅御堂筋線 動物園前駅・各線 新今宮駅 徒歩すぐ
用途飲食・立ち呑み・散策
雨の日○ アーケードで濡れにくい
おすすめ時間昼〜夕方
御堂筋線 動物園前駅 徒歩すぐ
SPOT 05締めに浸かる。歩き疲れた体を各国テーマの風呂で温めて解散
温浴施設 · 大阪市浪速区・新世界

スパワールド ホテル&リゾート(旧・世界の大温泉)

新世界の南の入口に建つ大型温浴施設で、長く「スパワールド世界の大温泉」の名で親しまれてきたが、2023年7月の25周年リニューアルで「SPAWORLD HOTEL&RESORT(スパワールド ホテル&リゾート)」へ名称を改め、客室を増やしたリゾート施設へと生まれ変わった。看板の温泉ゾーンは健在で、ヨーロッパ各国やアジアをテーマにした浴室を月替わりで男女入れ替えながら楽しめるのが特徴だ。古代ローマ風の風呂から地中海風の露天まで、まるで各国を巡るように湯めぐりできるので、半日歩いた足をほぐす締めにちょうどいい。岩盤浴や季節営業のプールもあり、天候に左右されない屋内施設なので雨の日の逃げ込み先としても頼りになる。営業形態や料金が変更されることがあるため、訪問前に公式サイトで確認を。

最寄り駅御堂筋線 動物園前駅・JR 新今宮駅 徒歩すぐ
料金入館料あり(変動あり・公式確認)
雨の日◎ 全館屋内
おすすめ時間夕方(散策の締めに)
御堂筋線 動物園前駅 徒歩すぐ
編集部のひとこと
塔の上から街を見下ろし、串カツの煙をくぐり、路地を抜けて湯に沈む。乗り換えなしで昭和の大阪をまるごと一周する、足だけの半日。
マチノワ編集部
編集後記

最後に、選び方

午前のうちに堺筋線・恵美須町駅から通天閣本通商店街を抜けて塔の足元へ。最初に通天閣の黄金の展望台へ上がり、ビリケンに会いつつ、これから歩く範囲を上から眺めて地理を体に入れておく。下りたら本通商店街へ。通天閣を正面に据えたあの新世界らしい一枚は、ここのレトロな看板の下で撮るのがいい。写真を済ませたら串かつ だるま 新世界総本店へ流れ込み、発祥の地といわれる総本店で昼の串カツを腹に入れる。ソースの二度漬けは御法度、という一点だけ頭に置いておけばいい。満たされたお腹でジャンジャン横丁(南陽通商店街)の細い路地に分け入り、立ち呑みや射的、囲碁将棋の看板が肩を寄せ合う一本道を南へ抜ける。締めはスパワールド ホテル&リゾートで各国テーマの湯に体を沈め、歩き通した足をほどいて解散。展望から温泉まで、その間ずっと徒歩数分という密度がこの街の妙味だ。土日は展望台の券売所に列が伸びやすく、横丁も串カツ店も昼から賑わうので、混む時間を少し外すと動きやすい。雨でも、屋根のある本通とジャンジャン横丁のアーケード、屋内のスパワールドをつなげばほとんど濡れずに回れる。入場料や営業時間は折に触れて見直されるので、出かける前に各施設の公式情報へ一度目を通しておくと安心だ。

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